年の離れた従弟が頭を抱えて尋ねてきました。『大きなミスをやらかした覚えがないのに、コンビニのバイト研修中に、クビになった!』
従弟は大学生で、1か月の研修が終わる直前に、オーナーから『ごめんね、うちでは雇えない。』と言われたとの事。
理由は、彼が希望する夜間のシフト時間帯には、応募者が多いから・・・と、後はお茶を濁されたようでショックな様子です。幸い、私が若い時にバイトしていたコンビニのオーナーが今も変わっていなかったので、尋ねてみることにしました。
コンビニのバイトの研修とは
コンビニでのバイトの研修中に、どのようなことをするのか色々尋ねてみると、店舗によって異なりますが、多くの店舗で以下のようなことをするようです。
研修内容
- 積極的な挨拶
『いらっしゃいませ』と『ありがとうございました』はコンビニに限らず、接客業では基本です。ただ、店舗内滞留時間がそれほど長くないコンビニにとっては、明るくハキハキと気持ちのいい、挨拶が求められるようです。
レジでお客さんと向かい合った時はもちろんですが、店内に出入りした時も、お客さんの姿が見えていようがいまいが、入店音が鳴ったりレジにいる従業員が声をかけたら、自分も同じ挨拶をすることを研修で教わります。
研修中には様々な業務を教わる、といっても実際には接客しながら見よう見まねで教わる事が多いので、全ての業務を研修中に覚えることは難しいようです。
ただ、この挨拶が研修中にどうしてもできない場合、コンビニでのバイトに向いていない、と判断されることがあるとのことです。
- レジ打ち
コンビニのバイトでの主な仕事はレジ打ちです。でもお金を受け取り、商品を袋に詰めるだけがレジ打ちではありませんよね。
電子マネー・クレジットカードでの支払いやポイントの付与、公共料金の支払いやネット予約での支払いなど、お金にまつわる業務だけでも幅広いです。
それに加え、数多くのタバコの銘柄を覚えたり(番号などで覚えることもあります)揚げ物類の調理・袋詰めなども一通り、覚えなければいけません。
私自身は非喫煙者で、当時タバコの銘柄には疎く、また商品に番号が振ってあってもお客さんはそんなのを見ずに、しかも自分の呼びなれた愛称で銘柄指定するので、研修中は本当に苦労しました。
最近は電子タバコもコンビニで販売しているところがあるので、覚えるだけでも一苦労です。
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- カウンター周り・店内の仕事
レジ打ちをしながら、宅配便の受け付けやチケット販売を行いつつ、時間帯によってはドリップコーヒーメーカーの洗浄や店内清掃・在庫補充、検品、品出しなども覚えることになります。
特に金銭やチケットなどの受け渡し、店舗の売り上げに関することは重要なので研修中にしっかり覚える必要があります。
研修期間
研修期間は店舗によって異なりますが、最初の1~3カ月程度を研修期間、もしくは試用期間としています。この研修期間が終了したのちに正式な雇用契約を交わすのが一般的です。
研修期間中にクビになる理由とは
気になるのは、研修中にクビになる理由ですよね。これも店舗によるそうですがオーナーの経験では、労働者側に問題がある場合と雇用者側の都合の場合は、それぞれ6分4分だそうです。
労働者側に問題がある場合
まず、レジ内の現金はシフト交代の際に必ず1円の間違いもないよう、合っているか確認します。合っていない場合、よくあるのがレシートを打った後でお客さんが小銭を出してお釣りのやり取りを間違うケースが多いのですが。
いずれにせよ、現金の受け渡しは1円も間違えない、というのは研修中も基本なので、このミスが続くと研修中にクビになる可能性があります。
また、コンビニでのバイトの基本である、気持ちのよい積極的な挨拶ができなかったり、他の従業員とのスムーズなコミュニケーションが図れなかったりすると、これも研修中にクビになる可能性がありえます。
慣れない環境で、最初のうち、戸惑う位なら問題ありません。
ただ、研修期間が終わろうかというのに、いまだ挨拶がしっかりできない、他の従業員ともうまく打ち解けられない、という状況だと本契約しても業務に支障が出る可能性がある、と判断されるというわけです。
まれにある理由ですが、研修期間中に色々な業務を覚えるのは難しいので、全てを完璧にできないからといってクビの理由にはなりません。ただ、あまりにも業務に支障が出るほど仕事が捗らなかったりすると、研修終了前などにクビになる事もあります。
もちろん、連絡をしたとしても研修中に遅刻や早退が多かったりすると、時間にルーズとみなされ、研修中にクビになる可能性は充分にあります。でもこれはコンビニのバイトに限った事ではなく、働くからには求められることですよね。
雇用者側の都合の場合
一番多い理由が、他の時間帯には入れない応募者が、一定のシフトに集中してしまうということです。
その場合、研修中や研修終了時に『クビにする』というよりは、『より向いている人に残ってもらう』という感覚で、他の研修生に辞めてもらう、というのが実情だそうです。
あとはまれに発生する理由としては、応募してみたものの、既に働いている従業員がバイトの分の業務をこなせると判断した場合、研修終了時に辞めてもらうことがあるそうです。
この場合は、クビと捉えず、他のコンビニでも通用すると信じて、次に切り替えたほうが良さそうですね。
まとめ
コンビニのバイト研修期間中は、基本的なことがきちんとできていれば些細なミスだけで、クビになることは滅多にありません。
サービスを提供する立場として、当たり前のことができて、一緒に働く従業員と上手くコミュニケーションが上手く取れれば、通常はそのまま採用されます。
基本的なことが明らかにできていたのにクビになった場合は、店側の都合なので、あまり気にせず、気持ちを切り替える事が大切だと、従弟には話したのですが。彼の中で上手く折り合いをつけることができたのかは、分かりません。